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女性スポーツと栄養

女性アスリートの健康上の問題点として、以前から「無月経」「骨粗鬆症」と「摂食障害」が挙げられていましたが、「摂食障害」については、2007年に「摂食障害の有無にかかわらないlow energy availability(利用可能エネルギー不足)」に変更になりました。

利用可能エネルギーとは、「食事からとる1日の総摂取エネルギー」から「運動により消費されるエネルギー」を引いた値を、除脂肪量(FFM)で除した値です。(除脂肪量は、体重から体脂肪量を引いたもので、骨・内臓・筋肉などの脂肪以外のものをさします。)
この値が45kcal 以上であれば、エネルギー不足ではない状態、30kcal 未満ではエネルギー不足で危険な状態、30 ~ 45kcal ではさまざまな症状やコンディション不良が起き、代謝やホルモン機能に異常をきたし、月経異常や骨粗鬆症、パフォーマンスや健康状態を害する可能性があると言われています。「出典:日本スポーツ協会 女性スポーツ 促進に向けた スポーツ指導者ハンドブック」

但し、実際に摂取エネルギー量や消費エネルギー量を調べるためには、専門の管理栄養士のサポートが必要です。そのような機会がない場合、選手・保護者・指導者は下記に留意して、毎日の疲れ・食欲・体重記録をモニタリングすることで、これらの問題点の前兆をキャッチして防いでいきましょう。

① 運動強度が高くなったり、練習時間が長くなり、運動によるエネルギー量が大幅に増加したのに、増加分のエネルギーを摂取しきれていない場合(指導者が変わって、練習内容が変わったり、新年度になって環境が変化した時等は要注意です。

② 過度の減量を行っている場合(特に審美系競技)
食事から防いでいくためには、「スポーツをするときの基本の食事(主食・主菜・副菜・乳製品・果物)」を揃えて食べるようにし、必要なエネルギー栄養素を確保していきましょう。

 

次回は、「利用可能エネルギー不足解消!食欲がない時の食事の取り方」についてをお伝えいたします!

 

コラム筆者:(公社)新潟県栄養士会 新潟スポーツ栄養サポートグループ
管理栄養士/公認スポーツ栄養士 いしずみ きみえ

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