スポーツと地域活性化の好循環創出事業

スポーツと地域活性化の
好循環創出事業

平成21年度に本県で開催された「トキめき新潟国体」などをきっかけに県民の皆様のスポーツに対する興味・関心が高まったことを受け、地域のシンボルとなるスポーツを住民が愛好し、また支えていくことにより、スポーツを核として地域の発展を図っていくことを目指した「地域の核となるスポーツ振興事業」を平成22年度~24年度に実施。同事業の成果を踏まえ、更に多様な種目や地域を拡充した「マイタウンスポーツ推進事業」を平成25年度~平成27年度に実施しました。
そして、スポーツによる地域活性化を推進することを目的とする「スポーツ地域活性化の好循環創出事業(第1期)」を平成28年度からスタートし、令和4年度からは第3期事業(令和4年度~6年度)に入りました。

第3期スポーツと地域活性化の好循環創出事業 実施要綱(抜粋)

1. 趣旨

スポーツの力と地域資源を活用した魅力ある地域づくり等への支援を通じ、スポーツによる地域活性化を推進することを目的とする。

2. 対象となる取組み

本事業は、次の要件を全て満たす取組みを対象とする。

  1. (1) 地域資源(地域特有の自然環境、施設等)を活かしたスポーツ振興の取組みであること。
  2. (2) スポーツによる地域活性化(まちづくり、交流人口の拡大)を推進する取組みであること。
  3. (3) スポーツ関係団体、観光関係団体、まちづくり関係団体、民間企業、行政等が連携・協働して実施する取組みであること。
  4. (4) 新潟県内で実施する取組みであること。
スポーツと地域活性化の
好循環創出事業イメージ
スポーツと地域活性化の好循環創出事業イメージ

第2期(令和元年度~令和3年度)指定団体及び事業概要

指定団体 事業概要

特定非営利活動法人ネージュスポーツクラブ

トッキッキー

ユニバーサルスポーツによる活用ある「共生社会づくり」の実現

  • 「ユニバーサルスポーツによる活気ある共生社会づくり」を掲げ、ユニバーサルスポーツによる「市民の健康づくり推進」「共生社会づくりを推進する人材育成」「交流人口づくりと経済効果」を目指して取り組んだ。

(主な成果)

  • ユニバーサルボッチャ、ビーチボール、車いすバスケットボールなどの体験会や交流会、ユニバーサルスポーツフェスタ(文化活動、ダンスの発表会、バザー等含む)の実施を通じて、共生社会づくりを理解し、活動に参加する市民を増やすことができ、ユニバーサルスポーツの実践者も増加した。ただし、新型コロナウイルス感染症の影響により、県外との交流人口拡大には至らなかった。
  • 中学生を対象としたパラスポーツサポーター養成講習会、小学生を対象とした車いすバスケットボール体験教室を開催し、児童生徒のパラスポーツや共生社会づくり、ユニバーサルへの意識を高めることができた。また、PTA親子事業を通じて大人への理解浸透も図られた。
  • パラアスリートの応援や「十日町アクティブスポーツ」の車いすバスケットボールチームづくりを支援するとともに、推進委員会の活動を通じて関係者の連携を強化し、今後の活動継続の礎を築くことができた。

十日町CUP2021ユニバーサルボッチャ大会

十日町CUP2021ユニバーサルボッチャ大会

ユニバーサルスポーツ交流会・体験会(車いすバスケットボール)

ユニバーサルスポーツ交流会・体験会(車いすバスケットボール)

松之山スキー協会

トッキッキー

雪国に「住んで良し、訪れて良し」のSNOW SPORTSの取組

  • 雪国に「住んで良し、訪れて良し」のSNOW SPORTSの取組を目指し、「まつのやま学園(小中一貫校)」の取り組むスノースポーツ授業を土台として、豪雪地帯のマイナスイメージをスノースポーツの魅力でプラスに転じ、世界的には価値のある豪雪地帯の天然雪の恵みを松之山地区のアドバンテージとして活かし、地域プライドを醸成して観光交流、関係交流(雪里留学等)によって松之山ならではの地域産業と地域教育の活性化、地元の競技者育成を目指して取り組んだ。

(主な成果)

  • 新型コロナウイルス感染症の影響から当初見込んだ地域経済に寄与するインバウンドを始めとする国内外を対象とした交流人口拡大(「雪里留学」含む)の取組は実施できなかったが、その基盤となる「まつのやま学園」の取り組むスノースポーツ授業支援を中心に事業を展開し、経験値を高め、今後のスノースポーツと交流拡大への基礎づくりをすることができた。
  • 小野塚彩那(ソチ五輪銅メダル)ら、複数のオリンピアン等の特別授業を通じて、子どもたちの育成(人づくり)に貢献できた。また、スキーエントリー層の人口を広げ、松之山から初のジャンプ選手も誕生し、全国大会に出場した。
  • 観光関係団体(温泉組合)と協力し、スノースポーツと松之山の魅力を再発見するため、冬の伝統行事や温泉など地域資源の学習やスノーアクティビティ(スノーバイク等)体験を支援し、子どもたちが雪国伝統文化等を継承する機会をつくった。

小野塚彩那(ソチオリンピック銅メダリスト)の講演

小野塚彩那(ソチオリンピック銅メダリスト)の講演

恩田祐一(五輪2大会出場)によるクロスカントリーの実技指導

恩田祐一(五輪2大会出場)によるクロスカントリーの実技指導

南魚沼市

トッキッキー

自転車によるまちづくり「RIDE ON 南魚沼プロジェクト」の推進

  • 自転車によるまちづくり「RIDE ON 南魚沼プロジェクト」を掲げ、自転車を軸に地域資源を活用し、南魚沼市の課題にみんなで挑戦し、スポーツの力で地域を元気にすることを目指して取り組んだ。

(主な成果)

  • 保育園へのランニングバイク貸出や市内の総合型クラブと連携した保育園出張ストライダー教室、秋と冬(雪上)のストライダー大会開催など、子ども達への普及に取り組むとともに、インフルエンサーを活用したプロモーション動画制作などを行い、湯沢町・南魚沼市・魚沼市広域連携サイクリングルート「雪国魚沼Golden Cycle Route」のプロモーションを実施し、南魚沼市の自転車の取組を広く発信した。
  • 南魚沼サイクルフェスタ実行委員会と連携し、県内初のクリテリウム(市街地の短いコースを周回するレース)を開催するとともに、プロレースを実施し、市民の自転車への興味・関心の増進を図った。
  • RIDE ON 南魚沼プロジェクト実行委員会の設立を始め、湯沢町・南魚沼市・魚沼市連携自転車活用推進協議会の設立、南魚沼市自転車活用推進計画策定など、官民連携による自転車文化の創造や広域観光誘客の環境整備を図った。

欠之上スノーフェスティバル(スノーストライダー大会)

欠之上スノーフェスティバル(スノーストライダー大会)

南魚沼サイクルフェスタ2021 第1回JBCF南魚沼クリテリウム

南魚沼サイクルフェスタ2021 第1回JBCF南魚沼クリテリウム

※「主な成果」には、本事業費以外で各団体が関連して実施した内容も一部含みます。

名称、所属、敬称略等は一部省略しています。

第2期スポーツと地域活性化の好循環創出事業連携促進会議

第2期事業のスタートにあたり、令和元年10月3日(木)に新潟県健康づくり・スポーツ医科学センター中研修室で連携促進会議を開催。
第1期事業指定団体の一つである一般社団法人三条市スポーツ協会の岩瀬晶伍事務局長からの事例発表や各指定団体からの企画内容の発表を踏まえ、審査委員を務めていただいた新潟医療福祉大学健康科学部健康スポーツ学科 武田丈太郎講師、新潟経営大学観光経営学部観光経営学科 バロリブレンディ専任講師から、専門的なアドバイスや情報提供をしていただきました。また、各団体の取組内容の共有化を進めるとともに、指定団体、有識者及び県・県スポーツ協会相互の連携促進を図りました。(所属等は開催時)

第2期スポーツと地域活性化の好循環創出事業連携促進会議の様子
第2期スポーツと地域活性化の好循環創出事業連携促進会議の様子

連携促進会議は、毎年度末に開催し、第2期の最終年次となる令和3年度の連携促進会議は、コロナ禍もあって集合参加とオンライン併用のハイブリット形式で開催。
3年間の各団体の取組や成果の総括、今後の展望などを発表し、武田丈太郎アドバイザー(北海道教育大学准教授)、バロリブレンディアドバイザー(長崎県立大学講師)からの助言も得ながら、「子ども」「教育」「SDGs」は共通項であり、そこに地域の特色や強みを生かし、官民(公・共・私)連携で、関係人口・交流人口の拡大を図り、地域外からの人を呼び込むことで、スポーツと地域活性化の好循環が創出されるのではないかといった意見交換を行いました。(所属等は開催時)

令和3年度 地域活性化の好循環創出事業連携促進会議の様子
令和3年度 地域活性化の好循環創出事業連携促進会議の様子

<参考>
第1期(平成28年度~平成30年度)指定団体及び事業概要

指定団体名(所在地) 事業概要
NPO法人希楽々(村上市)
  • 民間企業と総合型クラブが連携して、運動啓発及び買い物弱者支援という地域課題の解決に取り組む。
  • 健康ショッピング、ちょいトレサロンなどの定期的な健康づくり教室の開催。
  • スポーツマーケットなどのイベントの開催。
認定NPO法人新発田市総合型地 スポーツクラブ(新発田市)
  • 運動不足が深刻な障がい者が、スポーツ教室などを通じて、スポーツに親しむきっかけづくりや、地域でコミュニケーションを図る場づくりを推進。
一般社団法人三条市スポーツ協会(三条市)
  • カヌーワイルドウォータージャパンカップ(日本代表最終選考会)兼コシヒカリカップ開催。
  • 初心者対象カヌー教室、カヌー体験会などの開催。
  • 「カヌーのまち三条」のPR活動。
一般社団法人オールアルビレックス(新潟市)
  • 企業の従業員を対象に、勤務時間内に社員向けの健康運動プログラムを実施。
一般社団法人ブルボンウォーター ポロクラブ柏崎(柏崎市)
  • 小学校低学年を対象とした出前水泳授業。
  • 水球ボールを使った小学校低学年向け水遊びプログラム冊子の発行。(教育委員会との連携)
  • 小学校低学年対象水球教室。(スクール形式毎週日曜日開催)

※第1期事業と第2期事業では、対象となる取り組み(対象事業)が異なります。

取り組み事例の紹介(一部)

希楽々
希楽々

多くの子どもたち(家族連れ)で賑わう「村上プラザ」での「きららスポーツマーケット」

トッキッキー
新発田市総合型地域スポーツクラブ
新発田市総合型地域スポーツクラブ

楽しみながら日頃の運動不足を解消している「障がい者チャレンジスポーツ」

トッキッキー
三条市スポーツ協会
三条市スポーツ協会

「カヌーのまち三条」づくりを掲げ、日本代表最終選考レースともなる全国大会「カヌーワイルドウォータージャパンカップ」を誘致

トッキッキー
オールアルビレックス
オールアルビレックス

スタジオでのトレーニングと屋外でのジョギングがセットになった社員向け健康運動プログラム

トッキッキー
ブルボンウォーターポロクラブ柏崎
ブルボンウォーターポロクラブ柏崎

ブルボンKZ選手が指導を行う小学校低学年を対象とした水球の体験会

トッキッキー